
ヌジャベスの旅立ちから15年を記念したイベントが開かれました。DJ Shotaの特別なセットとともに過ごした、心に残る夜を振り返ります。
DJ Shota
初めてDJ Shotaを聴いたとき、「これだ!!」という衝撃を受けました。以来、ずっと大ファンです。MELLOW WORKSを聴いた2020年のことでした。
彼の手にかかると、どんなオリジナル曲も、まるで新たな命を吹き込まれたかのように生まれ変わります。スクラッチやフェーダーの技、絶妙なタイミング、スムーズな流れ、そして曲選びのセンス──どれを取っても神業レベル。そこにShotaならではの、メロウなテイストが加わって、聴く人の心にじんわりと染み入ってきます。音楽を丁寧に扱い、無造作に聴こえるわずかな隙間さえも計算されていて、目立たない細部にまで魂が込められている。そんなふうにターンテーブルを操る姿は、まさに“こだわりの職人”そのもの。
ヒップホップはもちろん、坂本龍一やFKJのピアノの音色まで、彼の手にかかればどんなジャンルも、心に染み入る“Shotaのストーリー”へと変わります。ときには、Shotaのアレンジが素晴らしすぎて、オリジナル曲を聴くと物足りなく感じてしまうことさえあります。
ヌジャベス追悼イベント、大阪公演

DJ Shotaで特に人気なのが、ヌジャベス(Nujabes)の楽曲をミックスした作品。ヌジャベスの音楽を使うDJはたくさんいますが、はっきり言って、DJ Shotaのセットは別格です!
そんなShotaが、ヌジャベス15周忌イベントでプレイすると聞き、「これは行かなきゃ、一生後悔する!」と即決。京都・大阪・福岡の中から、大阪公演を選び、すぐにチケットを手配しました。日本の友人たちも「合流するよ〜!」と言ってくれて、ラッキー!
イベント当日
会場オープンと同時に到着すると、すでに外には行列ができていました。ヌジャベスを愛する人たちが、年齢も国境も越えて、集まる場所。同じ音楽を好きな人たちに囲まれているだけで、なんとなくホッとします。
4人のDJがそれぞれ約1時間ずつ、順番にヌジャベスの音楽を表現していく、全4時間のイベント。DJ Shotaの出番はラストのトリと知り、まずはドリンクを片手にゆっくりすることにしました。さすがに最初から最後まで立ちっぱなしはきついので(笑)。
待ちながら、周りの人たちに「誰がお目当てですか?」と聞いてみたところ、ほぼ全員がDJ Shotaファン!やっぱり大人気。中には「ヌジャベスが好きだから来ました!」というストレートなヌジャベスファンもちらほら(私調べ)。
いつもはインスタやYouTubeでShotaのプレイを楽しんでいた私にとって、この日、久しぶりにナマで彼のDJを見られることに、胸が高鳴っていました。
ついに──DJ Shota登場!


Shotaがターンテーブルに手をかけた瞬間、空気がガラリと変わりました。ヌジャベスのトラックが静かに流れ出すと、あっという間にフロア全体がその世界へと引き込まれていきます。
一曲一曲が、丁寧に、絶妙なタイミングで繋がれていく。優しいビートとメロウな旋律が、夜の空気と溶け合い、ヌジャベスの心地よいバイブスに包まれていました。ただただ、このビートの波に揺られていたい。そう思わせてくれる、極上の空間。みんなそれぞれの思いを胸に、ヌジャベスの音を、そしてShotaの紡ぐストーリーを静かに味わっていたと思います。
ラスト、フロア全体が静寂になり、坂本龍一からヌジャベスへとつながる瞬間。あの完璧なフロー、何度聴いても胸にグッときます!その神がかりな指さばきに、息をするのも忘れ、ただただ見入っていました。あの空間を創れる人は、他にいないでしょう。ただのDJじゃない、まさにアーティスト!!
完全燃焼の45分間。体の中ではまだ、ビートが静かに鳴り続けているような感覚のまま、幸せな余韻に浸っていました。Shotaのプレイに圧倒されて、Shota Worldから現実に戻るまでに少し時間がかかりました(笑)。

15年目のヌジャベス追悼イベントは、まさに一夜限りの特別な夜。大好きなヌジャベスの音を、大好きなDJ Shotaが、この場所で、生で届けてくれたこと。その場にいられて、ほんとに幸せでした。
海を越え、時を越え、国境も越えて。カリフォルニアから大阪へ、およそ5,600マイルの旅。飛んできて、本当によかった!ヌジャベス、そしてDJ Shotaに、心からありがとう。
私のお気に入りDJ Shota コレクション
特にオススメを選んでみました。ぜひ、楽しんでください!ファンになること間違いなしです。